赤ちゃんの健康

赤ちゃんの健康

妊娠による変化にお母さんの体がうまく対応できないなどで、妊娠中に思わぬトラブルが起こることがあります。 妊娠初期(~4か月)に起きやすいトラブルは、つわりと流産です、しかし、つわりの多くは、一時期、お母さんがつらいだけで、胎児にはほとんど影響かありません。また妊娠8週(3か月はじめ)までの流産の大部分は、受精卵の異常が原因なので、防ぎようがありませんが、8週で胎児の心拍が確認できれば、その後流産の心配はほぼなくなります。切迫流産になっても、適切な対応をすれば流産は防げます。問題なのは、妊娠後期(8か月~)から起きやすい、赤ちゃんに影響のあるトラブルです。とくに切迫早産と妊娠中毒症には注意が必要です。切迫早産は、早産したとき、赤ちゃんが体外で生存できるかどうかが心配です。妊娠中毒症は、胎内で赤ちゃんの発育に異常がでる可能性があります。どちらも原因不明の場合もありますが、お母さんの心がけで予防はかなり可能です。もしこれらのトラブルが起きたとしても、早期発見して早期治療すれば、無事出産を迎えられます。また、前置胎盤、常位胎盤早期剥離は、予防はむずかしいのですが、注意していれば危険な事態は避けられます。健康な入江もちろん、合併症のある人は、よりトラブルが起きやすいので、正しい知識を身につけておきましょう。

切迫流産・切迫早産

流産・早産にならないためには安静が大切。

切迫流産は、妊娠22週(6か月)未満で、流産の兆しはあるけれど、まだ流産を止められる状態。切迫早産は22週以降37週(10か月)未満で、早産になりかかっていますが、まだ早産を止められる状態です。

切迫流産の場合、安静にして流産が防げれば、赤ちゃんは無事に生きられます。切迫早産の場合も、早産にならなければ、胎児の生命を維持することが可能です。しかし子宮収縮が陣痛のように強くなり、規則的になって早産する場合があります。また赤ちゃんの状態が悪ければ、人工的に陣痛を誘発して早産させることもあります。早産の赤ちゃんでも育つ可能性はありますが、胎内にいた週数が短いほど発育が未熟ですから、生存率は低くなります。また生存しても、赤ちゃんに頭蓋内出血や黄疸などの異常が起こりやすくなります。

妊娠中毒症

重症にならないために塩分をひかえ、体を休めます。

お母さんの体にむくみがでる、高血圧になる、たんぱく尿がでる、の3つの症状のうち、ひとつでも症状が現れれば妊娠中毒症と診断されます。原因は不明ですが、腎臓のはたらきが悪くなり、血管が弱くなって起こるといわれます。妊娠8か月以降になりやすく、重症になると入院治療が必要です。妊娠中、もっとも避けたいトラブルです。

足のむくみ程度の軽症のうちに治療すれば、胎児への影響はほとんどありませんが、重症になると胎盤機能が衰え、赤ちゃんにいくむくみ発見法すねの骨の上を押して、へこんだままもどらないのはむくんでいる証拠。ただ、-晩寝て、翌日治るようなむくみなら、問題ありません。血液量が減って、十分な酸素と栄養素がいきわたらなくなります。そのため子宮内胎児発育遅延になったり、子宮内死亡が起きたり、低出生体重児になるおそれがあります。胎盤機能が衰え赤ちゃんが危険になった場合は、早産の時期でも人工的に陣痛を起こさせるか、帝王切開で出産します。お母さんが子癇(突然全身にけいれんが起きて昏睡状態になる)を起こすと、母児両方の生命に危険がおよびます。そのときは緊急に帝王切開をします。また、常位胎盤早期剥離の約4割は、妊娠中毒症が原因で起こるといわれています。

貧血

食事で鉄分を補い、胎児への悪影響を防ぎます。

お母さんの貧血の多くは、血液をつくる主成分の鉄分が不足して起こる鉄欠乏性貧血です。妊娠すると血液中の水分がふえて血液が薄くなるうえ、胎児も血液の材料として鉄分が必要なので、妊婦は鉄分が不足しがちで、貧血になりやすいのです。女性の場合、ヘモグロビン値が12g/dl以下を貧血といいますが、妊娠中は11g/dl以下が貧血とされます。

軽症の場合は、お母さんに自覚症状がなく、胎児への影響もほとんどありません。しかし、重症になると、胎児の発育が悪くなります。また、赤ちゃんは胎内で十分に鉄分をとらないと、出生後、新生児貧血を起こすおそれがあります。お母さんは分娩時に出血が止まりにくく、難産になる可能性もあります。

さかご

さかごの予防法はありません。さかご体操をしてなおします。

妊娠30週(8か月半ば)をすぎると、赤ちゃんは一般的に頭を下にしか姿勢(頭位)をとります。ところが胎盤が子宮の下のほうについていたり、子宮筋腫があるなどして頭位になれないとさかごになります。原因がはっきりわからずに、さかごになる場合もあります。

さかごの姿勢が赤ちゃんに直接影響をおよぼすことはありません。しかし、前期破水を起こしやすく、早産の危険性が高くなります。おしりが足より下にある姿勢では経膨分娩も可能ですが、足が下にあって頭が最後にでる場合は、帝王切開のケースが多くなります。さかごはすべて帝王切開という病・産院もあります。

前置胎盤

大出血を起こさないように注意します。

正常の胎盤は子宮□から2~4cm上につくのがふつうですが、子宮口をおおったり、一部にかかってついている状態を前置胎盤といいます。子宮口全部をふさいでいるのを全前置胎盤、一部かかっているのを部分前置胎盤、ほんの少しかかっているのを辺縁前置胎盤といいます。妊娠8か月以降に診断がつきます。

さかごになりやすい傾向があります。また子宮収縮にともなって胎盤が子宮壁からずれ、一部がはがれて出血が起こります。胎盤の大部分がはがれて大出血すると、母・赤ちゃんともに危険がおよびます。

常位胎盤早期剥離

徴候があつたら一刻も早く病院へ。

妊娠8~9か月に起こりやすいトラブルで、突然、胎盤がはがれて出血し、おなかが持続的にはげしく痛みます。激痛のわりに体の外に流れ出る出血は少ないのですが、子宮内の出血は多量です。

赤ちゃんが栄養と酸素を取り入れている胎盤がはがれることで、胎児仮死や胎児死亡の危険がでてきます。子宮内では大出血が起こり、場合によっては母親もショック死することがあります。

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